シリアナ

ぎりぎりで見てきた。

予告は「俺はリベラル」ジョージ・クルーニーと、クルーニーの舎弟っぽさが抜けないマット・デイモンが主役のサスペンス映画のような雰囲気。
この時点では、見に行こう、と言う気にならなかったのだが、この映画の元になったという本「CIAは何をしていた?」を読み、そのスパイっぷりにハマる。
そんなわけで、ミュンヘンみたいなリアルなスパイ映画を期待し、見に行ったんだけど、、、ちょっと違った。

一つ一つのエピソードはそんなに新鮮味のある内容でもなく、ごくごくあたりまえの範囲で物事は起きていくのだが、シーンの切り替わりと登場人物がやたら多い。
そんなのだから、話についていくだけで疲れてしまった。


この映画は、一つのストーリーがじっくり描くのではなく、ワシントン、中東で同時進行するいくつかのストーリーを細かく切り替えて進んでいくのだから、見方を変えれば良いのかも知れない。

「大きなストーリーから、手の届かないところに隔離されている」現実を、翻弄される様を表現するために、ストーリーを細切れにしてミックスしたってことなのかな、と。

そんなワケで、見終わった直後はストーリーと問題提起とどっちを主にしたかったんだろう?散漫な印象だな、と思っていたのだけど、これは違ったのかも。
表面的なストーリーではなく、構造にこの映画の芯が有ったのかもしれない。